長いです。
※ネタバレ注意!
※訳が正確ではないかもしれません。
前回↓
メインチャレンジ(後編)
ヴェロニカ・グリーン
ホームタウン:ロッチデールは産業革命の時代に繊維製造が盛んだったことで知られているため、綿がモチーフになっています。ロッチデール出身ミュージシャン、リサ・スタンフィールドの楽曲『All Around the World』のタイトルも出してましたね。
ヴェロニカのインスタグラムのキャプションで紹介されていましたが、アメリカ南北戦争中、ロッチデール紡績工場の労働者がストライキを行い、奴隷栽培の綿を支援することを拒否。奴隷制反対運動、アメリカ南部の州への綿花輸出の封鎖を行ったそうです。そういった革命的な労働者階級の歴史がある地域ということですね。すごく今回は歴史の勉強になる…
お気に入りのもの:コンピューター・ゲームがモチーフだそうですが、ランウェイでの動きがひとりミュージカルで面白かったです。
スカーレット
ホームタウン:イーストロンドン…もう漠然と東ロンドンと捉えて良いんですかね。エリザベス女王はイーストロンドン内で生まれたそうで、真珠的な(pearly*1)kingとqueenがモチーフ。S1ですでにクリスタルが同じテーマでやっていたので、新たに考え出すのが難しかったそうです。
お気に入りのもの:リヴァーと同じく音楽がモチーフですが、80年代風にしていて色合いがかわいい。カセットのウォークマン…!「同じく音楽が好きなルーにアピールできた」と言っていて策士だなと思いました。
グラハムにえらい褒められていて、確かにこのルックふたつだけで、顔を使い分けていてエントランスの二面性の話がここに繋がるんだなーと思いましたね。
エレクトラ
ホームタウン:バーンリーにはBank Hall Collieryという炭鉱があるため、作業員に扮しています。Pit Brow Womenという鉱業で働いていた女性たちにインスパイアされているそうです。
お気に入りのもの:自分の誕生日という結構、難しそうなものでした。ルック自体は結構、好きだなと思ったんですがやっぱり「誕生日」というモチーフが伝わりにくかったのかもしれません。
ステージでのプレゼン、押しの強さが目立ちました。人の目を引くパワーを感じますよね。グループチャレンジでも見せ場を作るのが上手いんじゃないかなという予想です。
ヴァニティ
ホームタウン:マントに書いてある文字列はサウスロンドンの?郵便番号と言っていた気がします。緑と黄色はジャマイカの国旗の色で、自身のルーツを示しているんだとか。Iman-ningと言ってましたがイマン・アブドゥルマジドから派生したスラングなんですかね。
お気に入りのもの:夫の出身地であるエストニアを表現。エストニアの国鳥であるツバメをモチーフにしています。エストニアでは5年間、素晴らしい時を過ごしたんだそうです。
どっちのルックも良いなと思いました。元気いっぱいな人が多い今回のキャストの中では、ランウェイの優雅さが一際、際立ちました。
チョリザ
ホームタウン:ニューカッスル・ユナイテッドFCという地元サッカーチームがモチーフです。白と黒のユニフォームやエンブレムが特徴なのでカササギと呼ばれているんだとか。
𝐓𝐀𝐘𝐋𝐎𝐑 2️⃣7️⃣
— Newcastle United FC (@NUFC) 2021年9月27日
Congratulations on a great career and all the best in your retirement, Tayls! ⚫️⚪️ pic.twitter.com/yy8ZlJArr2
お気に入りのもの:アートをモチーフにしていますが、チョリザ本人もイラストレーターとして仕事をしています。
ピカソ的なイラストが良いですね。チョリザのカラフルなスタイルとても好きです。
チャリティー
ホームタウン:ランカシャーの郡花であるバラをモチーフにしています。インスタグラムに制作風景を載せていますがヨガマットでひとつひとつトゲを作り、ラインストーンを何万個も手作業でつけたりと大変な手間がかかっているようです。靴も5ドルのものをリメイクしているのだとか。
お気に入りのもの:フリーク・ショウを表現。ひとりドラギュラですねもうw素晴らしい。ドラギュラUK版があれば…と思いましたがドラギュラ自体は国籍不問なのでオーディションに受かれば出られるらしいです。すでにDRに出演済でも関係無く出られるので是非。
24ルック全部について書かせていただきました。長くてすみません。今回は一つ目のルックで良くても、もう一つのルックがジャッジにウケが良くないというパターンが結構あって、アヌビスなんかもそうだと思うので本当に難しいですよね。
「お気に入りのもの」というテーマ、幅広いし何を選ぶかによって左右されるような気もします。自由度が高い分、モチーフの選択するところからすでにチャレンジが始まっていて初回から難易度が意外と高いんじゃないかなと思いました。
各クイーンの講評の時にほかの人の表情が映りますが、プレッシャーが伝わります。ほかの人に言われていても自分のことのように辛いんだろうな…と今回は出演者に結構、感情移入してしまいがちでした。つらいけど楽しい。
今回のリップシンク
まさかのトップふたりがリップシンク。確かにこのふたりのどちらかを決めるの難しいですね…リップシンク曲はボニー・タイラーの「Total Eclipse of the Heart」。
クリスタル、リップシンクも上手くないですか?強いですね…ファッション・クイーンはリップシンクできないなんて誰が言ったのか…
スコーンはコメディテイストでいきましたが、こちらも良かった。番組側が女性のクイーン?と思っている人たちにも、リップシンクを見せることで「違和感無いでしょう?」という説得力を見せたかったのかな、などと思いました。
第一人者ってどうしてもそうやって「証明」していかなきゃいけなくなるのがしんどいところですよね。でも、すでに初回でそれは済んだような気がするので、今後、のびのびとチャレンジに臨んでいければいいなと思います。
そしてボトムふたりのリップシンク。どっちも落ちて欲しくなかったんですが…
リップシンク曲はリトル・ミックスの「Sweet Melody」。
エレクトラはアメリカのオーディエンスにウケそうと思ってしまいました。とても派手だし、パッションが溢れていて迫力がありました。ますます気になってしまう。
自分でも言ってましたが、アヌビスの落ち着きぶりがすごいです。「フゥ~タフな戦いだった…」という表情が印象に残りました。きっと心臓がバクバクになっているんだろうな…お疲れ様です。
アヌビス、ステージ慣れしているし色んな才能を持っていると話していたので、もっとこの先のチャレンジに参加しているところが見たかったです。
The queen of the pyramids.
— RuPaul's Drag Race UK (@dragraceukbbc) 2021年9月26日
We love you @anubisfinch. ❤️ #DragRaceUK
Art by the talented @Dom_and_Ink. pic.twitter.com/b1sZFVN7Js
インスタグラムのプロフィールで知ったんですが、バイセクシャルなんですよね。そういう意味でも応援したかったです。特にそこについての話は無いまま退場してしまいましたが…
BBCニュースで取り上げられたこともあるみたいです。Anubis Finchとして歌手活動も行っています。アヌビスの公式サイト
所感
うっかり全ルック感想書くのを決めてしまい、書きあげるのに時間がかかってしまいました…特にホームタウンのルックはひとつひとつ調べると結構、ボリュームが…でも知っているのと知らないのでは受ける印象が全然違ったので頑張って良かったです!
ここからはダラダラと能書きを垂れているだけなので読まなくても大丈夫です。
さて、シーズン3はスコーンの存在が大きいのではないでしょうか。スコーンにとってのドラァグは「女性そっくりになる」のではなくて、表現方法、キャラクターになりきることとも話しています。
自分も最初はドラァグというと「女装」というイメージが強かったんですけど、どんどんドラァグの表現の幅広さを知ったことでそのイメージが変わりました。もちろん、いかにリアルに女性に扮するかというのも、そのうちのスタイルのひとつだと思います。
RPDRという番組も最初は「男性から女性へ」という変身するところを強調して面白さを出していたんだと思うんですが、10年経過してドラァグというものもアメリカの一般社会にそれなりに浸透。新たなステップとして色んな人たちが番組に参加することでさらにドラァグの表現の幅が広がっていくのではないかと思いました。
UKがその最初の一歩になったことは喜ばしいですね。US本家はやっぱり母体ですし、なかなか難しいところがあるんでしょうかね。フランチャイズから先に改革を進めて、外堀を埋めるんでしょうか。そうなって欲しいなと願うばかりです。
*1:partyとかけている?