『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン3第9話“決意”の感想です。
※思いっきりネタバレあり。
原題は『Heroic』…壮絶とか英雄的とか色んな意味があります。最後まで観ると分かりますが、ジューンがしたある「決意」はそう形容されるに値するものです。
オブマシューに付き添うジューン
オブマシューは生きてはいるけど脳死状態。でも胎児のために辛うじて生かされているようです。ジューンは同じ病室で付き添いし、一日中正座を強いられます。
長時間正座してたのなら足がしびれるのも無理はない…と思ったら膝に痣ができるほど座っていたみたいですね。 どれだけ座ってたんだ…入浴、食事、排せつはどうしているのでしょうか。もう32日もこの状態とのこと。
過酷な環境の中でジューンは幻聴や幻覚も見るようになってしまいました…オブマシューを安楽死させようとしますが、すんでのところでジャニーンに止められます。分かっていたけどジャニーンは心が優しすぎる。そんなジャニーンに嫌われるのはダメージが大きいですね…ところで日本語吹き替え版のジャニーンって挨拶がいつも「やっほー」でかわいいなあ。
ギレアドの病院のシステムが分からないのは、何故患者の手の届くところに使用済のメスや注射針を入れる箱があるのかということ。自傷傾向のある患者だっているだろうに。(その時は個別に対処するかもしれないが)物語を進行させるためとはいえ、結構無防備だなと思いました。
久々のセリーナ登場
ジューンはたまたま部屋に訪れたセリーナにあたりをつけ、呼び寄せます。喧嘩別れしてたのにジューンを無視しないとは…セリーナもたいがいお人好しでは。
セリーナ殺害に失敗し、負傷したジューンは医師から手当てを受けます。彼はジューン母(ホリー・マドックス)のことを知っている様子。そして、ジューンの自殺願望を言い当てます。「何か月も一人でいると脳が委縮する」というのは知りませんでしたね。私もこもってることが多いので委縮してるかも(笑)
妻に危害を加えたら処刑されそうですが、医師はジューンを見逃し「君は子供達のために何ができるんだ?」と問いかけます。
ある決意
今回は手術シーンなどグロ多めですね…オブマシュー(ナタリー)の子供は無事この世に生まれ落ちましたが、母体は長くは持たないとのこと。ジューンはやっと解放されヨタヨタと病院の外へと向かいます。この時の血の気の無いげっそりしたように見せるメイクが上手いな~と思いました。本当に具合が悪そうに見える。
病院軟禁状態が「神の試練」とは思いたくないですが、女の子と話したことなどでジューンの心には確かに変化が生まれていたわけで。ジューンはナタリーへ「可能な限り大勢の子供達を自由にする」と誓います。ナタリーは女の子じゃないかと心配していましたが、子供は男の子だったみたいですね。もしかしたらナタリーを安心させるためにそう言ったのかもしれませんが。
☝インスタグラムに載っていたオフショットですがちょっと救われる気がする。
海賊みたい!
ジャニーンに眼帯を贈るリディアおば。ジューンの改心を見て、リディアおばにも変化が生まれたみたいです。ピュアなジャニーンを子供みたいにかわいがるリディアおばは、自分が教師だったころに戻ったような気がするのかも。
リディアおばを演じているアン・ダウドって良い顔をしていますよね…。つくづく思います。上手く言い表せないのですが。
「宇宙海賊」の意味は不明ですが、ベッドに座って足をプラプラさせるジャニーンはかわいかったです。今のところ一番の癒しキャラ。
ジューンに聴こえていた曲は?
ジューンが幻聴で聴いていた曲はベリンダ・カーライルの『Heaven is a Place on Earth』という曲です。「天国は地上にある」という地獄のようなギレアドにいるジューンの状況とは真逆のタイトルとなっています。「ここには天国が無くても、別のところにはあるはずだ。」医師や女の子との交流を通じて、ジューンの心にはそんな希望が生まれているのかも。
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