ついに始まりましたね。第1話から衝撃展開が多かったです。
※思いっきりネタバレあり。
・書きたい部分の感想しか書いていません。
・作中挿入曲も調べてみました。歌詞とストーリーの関連性など。
ざっくりとしたS1~2の感想はこちら。
セリーナとの再会
すみません、セリーナもジューンも司令官を無視して二人で会話してるのに笑いそうになってしまいました(笑)完全に蚊帳の外…
いつの間にか相通じ合っている二人に何とも言えない表情の司令官。
子供を失い傷ついた母親二人の会話に一瞬、胸を打たれたような表情を見せましたが、いや自分は怒るべき立場だと葛藤しているようにも見えました。
妻が侍女と慣れ合っていることを良く思ってないということも伝わります。
鈍い彼はきっと「いつの間にこんな仲になってたんだ?」とも思ったのかもしれません。
悪役ではありますがウォーターフォード司令官も人間なんだなと感じる場面でした。
ジョセフ・ファインズの演技が光りましたね。
見始めた頃は考えられませんでしたが、セリーナが自分の中でとても好きなキャラクターになっています。これまで「妻」としての態度を崩さなかったセリーナでしたが、ニコールという愛娘ができたことですっかり心の脆い部分をさらけ出すようになりました。
しかし、セリーナはただ泣き暮らすような人間ではありませんでした。
だから好きなんですが。
Burn,Motherf*cker...BURN
伸ばされるジューンの手を掴んだセリーナ。
セリーナは家と一緒に自殺するつもりだったのでしょうか。
見殺しにすることもできましたが、ジューンはセリーナも「ギレアドの男達の犠牲者」であることを知っているので、呪わしい家と共に死ぬ必要はないと思ったのかもしれません。
「家と共に以前のセリーナも燃えたのだ」という視聴者の意見も耳にしました。
これからセリーナとジューンは共闘することになるのでしょうか。
二人の奇妙な関係が好きな私にとっては楽しみなところです。
そして、この回の最大のハイライトにして名セリフが登場。
「Burn,motherf*cker...BURN」
何もかも燃えちまえ(吹替版)
燃えてしまえ クソったれ(字幕版)
もしニコールが連れ戻されたとしても、ウォーターフォード家はもうありません。
散々、酷い目に遭った負の象徴のような家が燃えてゆく。
その時に流れていたのはアイルランドのロックバンドThe Boomtown Ratsの『I Don't Like Mondays(邦題:哀愁のマンデイ)』という曲です。
1979年1月29日月曜日にアメリカで発生した16歳の少女による銃乱射事件がモチーフとなっている。犯行後に「どうしてこのような事件を起こしたのか?」と訊かれた少女が「I don't like Mondays」と答えた事にちなむ。歌詞の内容もこの事件に着想して書かれたものである。
月曜日が嫌い…これまでと同じ生活が続くことが耐えられなかったと受け取るとセリーナの心情を表しているように感じます。
直前に司令官が「何もかも元通りになる」と言っているので。
一方、ジューンも家が燃えることによってウォーターフォード家に留まらなくてすむことになります。
二人にはこれまでと同じような月曜日は訪れません。
セリーナが決意するシーンから家が燃えてしまうまで…丸ごと名シーンと言えそうです。丁寧に、そしてどこか美しくもある一連の演出、そして演技は必見です。
エミリーとニコールの行方
命からがらカナダへ亡命成功したエミリーとニコール。
勇敢な女性の行動にカナダの人々から拍手が送られます。
拍手の音と、ウォーターフォード家が燃え落ちるパチパチという音が重なるという演出方法。
そこへ、ジューンの清々しい満足気な表情が映ります。
それは誰からも称えられずに戦いへ一人身を投じようとするジューンへ、制作側からの拍手にも思えました。
思わず涙してしまった場面でした…
さて、ニコールは無事、ルークの元へ届けられましたが、エミリーは妻子と再会できるのでしょうか。きっとできますよね…お願いしますよ…!
最後に驚きの展開が
なんとジューンが新たなに赴任した先は、あの司令官の元。
ジューンが不敵な笑みを浮かべるショットで第1話は幕を下ろします。
エンディングで流れていたのは米HIPHOPミュージシャン、Nappy Rootsの『Good Day』という曲。
We're gonna have a good day
And ain't nobody gotta cry today
Cause ain't nobody gonna die today
You can save that drama for another dayGood Day/Nappy Roots
(意訳)
私達は良い日を過ごすつもりだ
そして今日は誰も泣かないだろう
だって今日は誰も死んだりしないだろうから
そのドラマは別の日にとっておこう
悲劇的な展開の多いハンドメイズ・テイルですが、シーズン3第1話目は(ジューンにとって)良いことが続きました。
陽気な曲調はジューンの晴れやかな気持ちにも重なりますね。
でも、これから苦難がまた訪れる予感も微かに感じる歌詞です。
マイクやウォーターフォード夫妻と離れたジューンには何が待ち受けているのか。
次の金曜日が待ち遠しいです。
なんと原作『侍女の物語』の続編が2019年9月10日に発売されています。
『The Testaments』というタイトルのこの作品はまだ日本語訳は発売されていないようです。
日本で発売されるまでに私も前作を読んでおこうと思います。
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